問題文
宅地建物取引業者は、犯罪による収益の移転防止に関する法律第 2 条第 2 項の特定事業者に該当するが、宅地建物取引業者Aの行為に関する次の記述のうち、同法に違反するものはどれか。
1.Aは、土地付建物の売買を行うに際して、当該売買契約の相手方である買主が自然人であったので、氏名、住居、生年月日、取引を行う目的及び職業について、確認した。
2.Aは、価額が 5,000 万円の土地付建物の売買を行ったとき、直ちに、一定の方法により、当該売買契約の相手方である買主の確認記録を検索するための事項、当該取引の期日及び内容その他の事項に関する記録を作成して保存していたが、当該取引の行われた日から 5 年経過したので、当年度末に当該記録を廃棄した。
3.Aは、価額が 5,000 万円の土地付建物の売買を行ったとき、直ちに、一定の方法により、当該売買契約の相手方である買主の確認記録を検索するための事項、当該取引の期日及び内容その他の事項に関する記録を作成して保存していたが、当該取引の行われた日から 5 年経過したので、当年度末に当該記録を廃棄した。
4.Aは、取引時確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置を的確に行うため、顧客と実際に接する営業担当者に対する教育訓練を実施した。
解説
1 違反しない。
宅地建物取引業者が土地付建物の売買契約の締結、代理、媒介を行う場合は特定取引に当たり、相手方が自然人であれば、氏名、住居、生年月日、取引目的、職業を確認する。
本肢はその確認事項どおりなので違反しない。
2 違反する。
宅地建物取引業者は、宅地建物の売買契約の締結、代理、媒介の取引を行った場合、直ちに取引記録を作成しなければならない。
そして、その取引記録の保存期間は「取引日から7年間」である。
本肢は5年で廃棄しているので違反である。
3 違反しない。
特定事業者は、特定業務に係る取引で収受した財産が犯罪収益やテロ資金である、又はその取引がマネーロンダリングであると疑われる場合、速やかに行政庁へ届け出なければならない。
宅地建物取引業者の届出先は免許権者である。
したがって本肢は違反しない。
4 違反しない。
顧客と接する従業者に対する教育訓練の実施は、取引時確認、記録保存、疑わしい取引の届出等を的確に行うための措置として求められている。
これは努力義務に当たり、本肢のように教育訓練を実施することは適法である。
したがって違反しない。