問題文
売買契約の目的物が品質に関して契約の内容に適合しない場合において、当該契約不適合が売主及び買主のいずれの責めにも帰することができない事由によるものであるとき、履行の追完請求権、代金の減額請求権、損害賠償請求権及び契約の解除権のうち、民法の規定によれば、買主が行使することができない権利のみを掲げたものとして正しいものは次の記述のうちどれか。なお、上記帰責性以外の点について、権利の行使を妨げる事情はないものとする。
1.履行の追完請求権、損害賠償請求権、契約の解除権
2.代金の減額請求権、損害賠償請求権、契約の解除権
3.履行の追完請求権、代金の減額請求権
4.損害賠償請求権
解説
1 誤り。
履行の追完請求権と契約の解除権は、売主に帰責事由がなくても行使できる。したがって、これらを「行使できない権利」に含めるのは誤りである。
2 誤り。
代金の減額請求権と契約の解除権も、要件を満たせば売主に帰責事由がなくても行使できる。したがって②は誤りである。
3 誤り。
履行の追完請求権も代金の減額請求権も、契約不適合責任に基づく権利として、売主の帰責事由がなくても行使可能である。したがって③も誤りである。
4 正しい。
契約不適合責任に関する4つの権利のうち、損害賠償請求権だけは債務不履行の一般原則に従い、売主に帰責事由があることが必要である。問題文では、契約不適合は売主・買主のいずれの責めにも帰することができない事由によるとしているので、買主は損害賠償請求権のみ行使することができない。