問題文
次の記述のうち、民法の条文として規定されていないものはどれか。
1.隔地者間の契約は、承諾の通知を発した時に成立する。
2.無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。
3.代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。
4.未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
解説
1 正しい。
これは現在の民法の条文には存在しない。民法では、意思表示はその通知が相手方に到達した時から効力を生ずるとされ、契約も承諾の意思表示が相手方に到達した時に成立する。かつては隔地者間契約について承諾の発信主義の規定があったが、現在は削除されている。したがって、「条文として規定されていないもの」は①である。
2 誤り。
これは民法121条の2第1項に規定されている。無効な法律行為に基づいて給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。
3 誤り。
これは民法107条に規定されている。代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をし、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、無権代理行為とみなされる。
4 誤り。
これは民法5条1項に規定されている。未成年者の法律行為には原則として法定代理人の同意が必要だが、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為は例外である。