問題文
宅地建物取引業者Aに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、Aは宅地建物取引業保証協会の社員ではないものとする。
1.Aが主たる事務所を移転したことにより、その最寄りの供託所が変更した場合において、金銭のみをもって営業保証金を供託しているときは、遅滞なく営業保証金を移転後の主たる事務所の最寄りの供託所に新たに供託しなければならない。
2.Aの従業員が運転する車両で現地案内を受けた者が、Aの従業員の過失による交通事故でケガをした場合に取得する損害賠償請求権は、Aが供託した営業保証金の還付の対象債権となる。
3.Aは、金銭と有価証券を併用して供託することができ、有価証券のみで供託する場合の当該有価証券の価額は、国債証券の場合はその額面金額の100分の90、地方債証券の場合はその額面金額の100分の80である。
4.Aは甲県内にある主たる事務所とは別に、乙県内に新たに従たる事務所を設置したときは、営業保証金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。
解説
1 誤り。
本店移転により最寄りの供託所が変わった場合、金銭のみで営業保証金を供託しているときは、移転後の供託所に新たに供託するのではなく、従前の供託所に対して保管替えを請求する。新たに供託が必要になるのは、営業保証金の全部又は一部を有価証券で供託している場合である。
2 誤り。
営業保証金の還付対象となるのは、宅地建物取引業に関する取引によって生じた債権である。現地案内中の交通事故による損害賠償請求権は、宅建業者に対する債権ではあっても、宅地建物取引業に関する取引で生じたものとはいえず、還付対象債権にはならない。
3 誤り。
営業保証金は、金銭と有価証券を併用して供託することができるが、有価証券の評価額は、国債証券が額面の100%、地方債証券が90%、その他の債券が80%である。問題文は国債と地方債の割合が誤っている。
4 正しい。
営業保証金は、常に主たる事務所の最寄りの供託所に供託する。したがって、別の都道府県に従たる事務所を新設した場合でも、その分を含めた営業保証金は主たる事務所の最寄りの供託所に供託する。