問題文
次の記述のうち、宅地建物取引業法により禁止されている行為が含まれているものはいくつあるか。
ア 宅地建物取引士が、マンション販売の勧誘を電話で行うにあたり、まず、契約締結について勧誘する目的である旨を告げたうえで、自分の名前は名乗らず、自身の勤務する宅地建物取引業者の名称及び免許番号を伝えたうえで勧誘を行った。
イ 宅地建物取引業者が、賃貸マンションの媒介で入居申込者から申込みを受け付けたところ、当該マンションのオーナーからの審査回答待ちとなった。その後、入居申込者が、申込みを撤回したい旨電話で伝えたところ、当該宅地建物取引業者の従業員から声を荒げ「撤回をするなら、とりあえず事務所まで来てくれないと困る」と怒鳴られ、面会を強要された。申込者はその言動に不安を覚えたため、事務所に赴いて、申込みの撤回を申し出たところ、申込みの撤回が了承された。
ウ 宅地建物取引業者が、一時的にアルバイトを雇って、マンション販売の広告チラシの配布を行わせることとしたほか、契約書の作成業務も補助的に行わせるため、従業者証明書をその者に発行し、それらの業務を行わせた。ただし、そのアルバイトはマンション販売の広告チラシの配布の際には、従業者証明書を携帯していなかった。
エ マンションの販売の勧誘における説明において、宅地建物取引士は、日当たりのよいマンションの購入希望者に対して、「マンション南側の月極駐車場は出来たばかりであり、将来にわたりそこにマンションなどの高層の建物が建つ予定は全くない」と説明し、購入希望者から購入申込みを受け付けた。
1.一つ
2.二つ
3.三つ
4.四つ
解説
ア 禁止されている。
契約の勧誘を行う際は、勧誘に先立って、宅地建物取引業者の商号又は名称、勧誘者の氏名、勧誘の目的を告げなければならない。
本肢では、業者名と免許番号、勧誘目的は伝えているが、「勧誘者の氏名」を告げていない。
したがって禁止されている行為に当たる。
イ 禁止されている。
契約の申込みの撤回や解除を妨げるために、相手方を威迫する行為は禁止されている。
本肢では、声を荒げて事務所に来るよう強く求め、申込者が不安を覚えているので、「威迫」に当たる。
その後に撤回が認められていても、威迫行為があった時点で違反である。
ウ 禁止されている。
従業者証明書は、その宅地建物取引業者に従事する役員、従業員、アルバイトなどを含めた全ての従業者が携帯しなければならない。
本肢では、アルバイトにチラシ配布をさせているのに、従業者証明書を携帯させていない。
したがって禁止されている行為に当たる。
エ 禁止されている。
宅地建物取引業者やその従業者は、契約締結の勧誘に際して、将来の利益や有利性が確実であると誤解させるような「断定的判断」を提供してはならない。
本肢の「将来にわたりそこにマンションなどの高層の建物が建つ予定は全くない」という説明は、将来の事情を断定して相手に安心感を与えるものであり、断定的判断の提供に当たる。
したがって禁止されている。